◆ 第1回 八重山諸島ツーリング ◆ 

2003年1月31日(金)〜2月2日(日)
 長男 嶺くんとオイラの
石垣島、竹富島キャンプツーリング男2人旅
 サブタイトル : 初めての親子ツーリング、旅人達の集う島へ

2日目2月1日土曜-8石垣港→ココスビレッジの夜

雨宿りの位置<石垣港出発。バイクの調子が悪い>

 竹富島から石垣港に着いて、バイクで出発する頃は雨はほとんどやんでいた。あーよかったよかった。あとは買出しをしてココスビレッジに戻るだけだから急いで帰ろう、とバイクを走らせるがどうも調子が悪い。これまでも実はアクセルのふけ上がりが少し悪い時があったがそれが顕著になって来たのだ。アクセルを目一杯開けてもスピードが全然出なくなった。特に上り坂では最悪だ。嶺くんが「スピード出ないね」と言った。なぜだ?キャブレターが目詰まりして空気がエンジンに行かないためか???ってことはエンジンが焼きついてしまうってことか???・・・・ふと田沢スーパー林道の悪夢が頭をよぎった。よりによって嶺くんと一緒のときに・・・まじかよ・・・レンタルバイク屋、ちゃんと整備しておけよ・・・そう思いながらアクセルを開けるがますますスピードは落ちて行く。そうやって走ってると今度は嶺くんがハンドルバーから手を離し始めて頭もふらついている。眠くなってきてバイクの上で寝ているようだ。無理も無い。今日は朝から夕方まで、石垣島の外周をほぼ全周走ってきた。疲れているのだろう。バイクを止めると嶺くん目が覚めたよう。また走り出す。すると今度はまた雨が降り出してきた。しばらく走っていたが、雨足が結構強くなってきたのでたまらずに木々の下に飛び込んだ。

<雨宿り。おばさんから石垣島の話を聞く>

 木々の下で雨宿りをしてたが雨足は強くなるばかり。カッパはココスビレッジに置いたままだ。オイラはともかく嶺くんをずぶ濡れにしたくないなぁ。風邪でも引かれたら困るしなぁ、と途方にくれていると向こうからおばさんが歩いてきた。「ちょっと雨宿りしていきなよ」と、いってくれたのでお言葉に甘えてガラスハウスの中に入れてもらったのだった。おばさんは50歳前後くらい、日焼けした顔に頭はタオルでほおっかぶりしてて、太っ腹でなかなかいい味を出している人だった。おばさんによると、今日はいつもはずれる天気予報で、午後3時くらいから雨が降ると言っていてぴったり当たったそうだ。おばさんはオイラと嶺くんにバナナをくれたりして良くしてくれた。そして椅子に座らせてくれて、おばさんから石垣島の話を聞いた。いつもは冬でも半袖で過ごせるのに今年は長袖が必要でこんなのは初めてだとか、台風が来たら農作物に被害があったりして大変だという話。それと本土から石垣島に来た人が「収入は三分の一になったけど恵まれた自然の中でのんびり出来て住みやすくてよかった」と言っていた話。それと、八重山諸島で冬を過ごす旅人達はこの時期、小浜島や黒島、波照間島、西表島のサトウキビの製糖工場のバイトをしに行きそこで収入を得ている。製糖工場のバイトは安いけれど、バイト期間中の住まいは製糖工場の各社員の家に寝泊りさせてくれて食事もつくという話などを聞いた。色々な話の中で特に興味を持ったのは「本土に比べて1/3の収入になるがその方がいい」というやつだ。よく田舎はたまに行くからいいのであってそこに住むとなるとたいくつだろうと言われるが、オイラはたぶんたいくつでつまらないという感覚はもたないような気がする。別に都会に行かなくても全然平気なタイプで自然の中にいる方がいいと思う方だ。だからツーリングが好きなのである。オイラも、1/3の収入になってもその方がいいと思うタイプかもしれない・・・

<雨は止む気配無く、迎えに来て頂く>

 おばさんはとても親切にしてくれた。しかしあたりは段々暗くなってくるし、雨は一向に止む気配が無い。それどころか雨足は強まり土砂降りになってきた。さすがにあまり長居をしずぎてもまずい。おばさんにも普段の生活があるだろう。オイラだけだったらカッパが無くても帰るのだが嶺くんは雨に濡らしたくない・・・結局ココスビレッジに電話をして理由を話して車で迎えにきてもらうことにした。オーナーさんは「迎えに行くのはいいけど街に買い物に行かなくてはならないのであなたを拾って街に行ってそれからキャンプ場に帰る事になるがそれでもいいか?」と聞かれたのでYesと回答。オーナーさんの車で迎えに来てもらうことになった。バイクは置かせて頂き、オーナーさんの車で拾ってもらってから石垣島の中心地のスーパー・バリューでオイラ達も買出しをしてココスビレッジに戻る車の中でオーナーさんが「そういえば昔、ハーレー乗りからキャンプ場に電話があって、『ライトの球切れで走れない、迎えに来てほしい』という事があったな。そしてハーレー乗りの所まで行ってやり、後ろからライトを照らしてやりながら一緒に帰ったんだ」との事。 そういえば石垣島の道路は信号も無いけど街頭も無い。現に今走っている道路は真っ暗だ。こりゃライトが切れたら確かに走れないや・・・・。そうこうしている内に雨宿りした場所に近づいてきた。雨も小降りになってきたのでオイラだけ車から降ろしてもらいココスビレッジまでバイクで帰る事にした。このままバイクを置いて車で帰ってもまた次の日ここまで来なくてはいけない。ただまだ雨が少しだけ降っていたので嶺くんだけは車に置いてオイラだけバイクのつもりだったが、嶺くんが「ボクもバイクで行くぅー」と半べそをかきながら行ってきたのだ。まだ雨が少し降っているからと言っても全然いうことをきかない。仕方ないので2人でバイクで帰る事にした。ところがバイクを走らせるとアクセルが全然ふけあがらないまま。上り坂ではなんとスピードが20キロくらいしか出ない。後ろを車で一緒に走っていたオーナーさんも心配していて「リザーブがオフになっているんじゃないか?」と言ってくれたがそれはない。何とかだましだまし走って何とかココスビレッジに午後8時前くらいに到着した。しかしこのバイクの調子の悪さ・・・レンタルバイク屋に電話するがもう誰も出ない。仕方ないから明日電話することにした。
←左写真 石垣港を出て79号を走っていると、雨がひどくなってきたのでたまらずこの木下に飛び込む。そしたら向こうからおばさんがやってきてガラスハウスの中で雨宿りさせてもらう。石垣島の色々な話を聞けた。後日気がついたがここは石垣観光パイン園だった。(写真は翌日の2月2日に撮影したものです。このように荷物満載で2人で乗るのがやっとだった)

ココスビレッジの位置<ココスビレッジ2日目の夜>

<八重山諸島の天気は山と同じ?>

 ココスビレッジに着いてから、迎えに来て頂いたほんの気持ちとして、500の缶ビール6本をオーナーさんに差し入れする。オーナーさんは「うちにとってはお客さんだし、そんなことせんでええっって」とは言われたが、「泊まってるみんなにも上げてください」と言いなんとか受け取っていただく。カッパを持っていかなかったばかりにご迷惑かけました。それにしても朝はあんなに晴れていたのに・・・それを言うとオーナーさんは、「こっちではどんなに晴れててもカッパは持っていった方がいい。天気が急に変わるし、天気予報で降らないと言っても降ることがあるしその逆もある。山の天気と同じようなもので天気が安定しない。島の北側と南側でも天気が違うときがある」と言うことらしい。はぁーなるほど。これからは気をつけよう。ツーリングのときは必ずカッパを持って行こう。

<麗しの旅人達との語らい>

 今日の夜飯はサトウの赤飯とみかんやバナナなど特に調理を必要としないものばかり(^^ゞ。 夜飯を食べながら旅人達と話す。大阪から来た旅人さんも平久保崎灯台まで行ってきたそう。「前も行ったけど今日は特に海が青かった」 「平久保の林道の入り口がわからず仕方なくココスビレッジに戻ってくるときちょうど雨雲が向こうに見えてやばいと思い、ココスビレッジに着いた途端ちょうど雨が降り出したので急いでテントにもぐりこんでずっと読書をしていた」と言っていた。そして旅の話になり、オイラが「ツーリングで去年夏にかみさんと乗鞍スカイラインに行って来て、そこは日本一標高の高い道路で、3026mの乗鞍岳にも気軽に登れるので人気があったけど去年10月で一般車は通れなくなったんですよ。だから去年は駆け込みで渋滞すごかったですよ」と話をすると、へぇーそんなとこがあったんですかぁーそれはぜひ行ってみたかったなぁー、と興味深く聞いてくれた。そしてオイラはツーリングの記録をホームページにしていると言うと目を輝かせて「ぜひURL教えて下さい、いつか大阪に帰ったらゆっくり見てみたい」と言ってきた。早速URLをメモして教えてあげたがそれだけでは飽き足らず、オイラはオーナーさんの管理事務所にあるパソコンをちょっと拝借。オイラのURLを打ち込んで早速大阪の旅人さんに見せてあげたのだ。ホームページの内容、見方や、例として北海道の羅臼野営場を見せて上げると、「うわぁーこんなよさそうな温泉がキャンプ場の近くにあるんですかーこれはよさそうだー日本には色んなところがあるなぁー」とか、「いいですねー仲間とこんなしてバイクで出かけて。僕は25歳だけど回りの友達はどんどん結婚して仲間とバイクで出かけるなんてそうないんですよ」と言っていた。ここまで感心してくれると見せたかいがあったというものだ。どうやらこの大阪の旅人さんは、仕事を辞めて放浪の旅をしてる時点でオイラをはるかに超える旅の達人だが、旅の日、経験はまだ少し浅いようだ。オイラは「もちろん石垣島も最高だけど日本には他にもいいところは沢山あると思うよ。オイラもまだまだ行ってみたい所がたくさんあるよ」と言った。うん若者よ、日本にはいいところがいっぱいある。フリーである今、この機会を生かしてぜひ日本全国 旅をしよう、なぜってやっぱ旅は最高だからさー、と思ったのだった。

 片や嶺くんは札幌から来たお兄さんに遊んでもらっていた。ハエ叩きで遊んだり、「今日どこへ行ってきたの?」と聞かれて、たけとみじまと言うとこをわざと「たけとのじまー」とか言ってお兄さんが「ちがーう!」って言うのを喜んでいたりしていた。子供と遊ぶのが上手な人のようで嶺くんを上手に遊んでくれていた。

<旅人達がどこに宿泊しているか謎が解ける>

 もう一つ大阪の旅人さんと話をしてて知ったのは、その人は2週間前、石垣島に来てココスビレッジに来る前は南夢楽園キャンプ場というところに宿泊していたとのこと。そこは米原が冬季閉鎖になってから旅人ライダー達が移り住んでいる新しいメッカになっていて、ブルーシートを張っているキャンパー達がたくさんいるという。なるほどそうだったのか、伊野田キャンプ場でなくそこにみんな行ってたんだなぁー。これで謎が解けた・・・。オイラが「夜とかやっぱ遅くまで宴会やっててうるさくて寝られないんですか?」と聞くと「いや、宴会は週に一回くらいだし、一応夜の12時までと決められているのでそうでもないですよ」とのこと。ふーん・・・これは明日その南夢楽園というキャンプ場を見に行ってみるしかないな・・・新たな行き先が増えてしまったのだった。

<今日の泊まりはテント泊をやめてコーテージ泊に変更>

 テントに荷物を取りに行った。雨で中はずぶ濡れかと思ったが、そんなにぬれていない。ぬれてたのは風を通す窓から雨が少し入ったとこだけだった。やはり芝生のサイトだからだろうか?・・・そしてオイラと嶺くんは温水シャワーをしに行く。1日100円だ。でも石鹸やシャンプーは置いてあり使ってよい。ほんとに至れり尽くせりのキャンプ場だ。沖縄では湯船につかる習慣が無く、身体を洗ってシャンプーをしたらシャワーを浴びるのみだそうだ。 身体を洗ってからは宿泊するコーテージに入る。この時はもう雨は止んでいたが、または雨が降りそうだったのでテント泊をやめてコーテージ泊に切り替えた。夜中雨が降ってきてテントにパラパラ雨が当たる音で目が覚めるのも寝覚めが悪い。それで嶺くんが寝られなかったらかわいそうだし・・・。1泊2人で3500円だ。こういうことが出来るから今回子連れだったし米原じゃなくてココスビレッジでよかったかなと思った。コーテージに入り、スイス鉄道物語を読んでやり嶺くん夜12時に寝付く。嶺くんほんとに今日一日よくがんばったな・・・・オイラの、子供にしては少し無理な行程によく着いてきてくれた・・・。オイラは今夜も仲間内の i モードの掲示板に携帯から書き込みをして1時くらいに就寝。やはり布団で寝るのは快適だった。
お兄さんと遊ぶ
←左写真 雨宿り後、ココスビレッジに戻り夕食。お兄さんに遊んでもらう嶺くん。はえたたきで遊んでいる。
夜の風景
←左写真 ココスビレッジ夜の風景。右の明かりは食事をたべるところ。左の建物は管理事務所。
泊まったコーテージ
←左写真 受付から見たコーテージ。この日は雨が降りそうだったのでテント泊をやめてコーテージを借りる。2人で1泊3500円。左側の灯りがついてる方の部屋にオイラと嶺くんが泊まった。
コーテージの中で嶺くん
←左写真 コーテージのベッドに寝転ぶ嶺くん。この日もスイス鉄道物語の絵本を読んでやり、夜12時前に寝付く。

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