北海道道東にある全長約70キロの北海道最長の林道である。
1994年8月、みかとバイクで通った時の事である。道東林道の入り口目指して走っていると雲行きがかなり怪しい。山の付近の雲が真っ黒で完全に雨が降っていそうだった。国道38号をそれて240号に入ってしばらくすると雨がぱらついてきた。そして林道入り口では雨が叩きつける様に降っていて、雨水が林道を濁流のように流れていた(T_T)。せっかく来たというのになんだこの大雨は(-_-メ)・・・うう・・・どうしよう・・・(T_T)おいら一人ならともかくみかもいるしなー・・・しかもここは70キロもの長さの道東林道だ・・・みかに「どうするー?」と聞くと「いいよ」とのこと。でも正直言うとおいらの心の中ではみかに聞く前から答えは決まっていた。せっかく来たんだからここは行くしかないと・・・建前上聞いただけだった。どうする?と聞きながらもアクセルはブンブン吹かしているし、気持ちは明らかに前に行っていたと後日みかも言っていた。
休みが何ヶ月もあっていつでも来れるならわざわざこんな大雨の中危険を伴ってまで行かないのですがねぇ。(^^ゞやはり短い休暇を利用してせっかくわざわざ千葉から来て初めての北海道で憧れの道東林道を目の前にして引き下がるということは出来なかった。日本の登山者などはこのような気持ちで無理に山に入り遭難してしまうこともあるのだろうか?もし何かあったらこの日本の社会や休暇の仕組みが悪いのだ、欧州のように長期バカンスを取れる仕組みにしなければいけないというわけのわからない言い訳、責任転嫁を胸にして道東林道に飛び込んだ。
相変わらず雨は叩きつける様に降ってるし、林道を雨水が濁流のように流れてるし、林道沿いに流れてる川も濁流と化しているはで怖かった。しかし途中でバイク独特の排気音が向こうから聞こえてきた。なんと、この大雨の中でおいら達と同じようにこの林道を走ってるバカもいるんだなぁ・・とかなりほっとした。対向バイクは4台くらいだったがすれ違いざま、向うが大声で「うらー!!」とこぶしを上げながら言ってきたのでこっちも嬉しくなって、負けないくらいの大声で「うおおおおーーーっ!!!」とこぶしを上げながら大声で答えた。たったそれだけのことだったがおいら達と対向車の人達とで、この大雨の中の林道で多少危険を冒しながらもバカをやって走っているんだという気持ちをお互い共有出来たというかわかり合えた気がしてうれしいと思った。
しかしこの林道とにかく長い!雨がすごいし危険もあるので早く完走してしまいたいという気持ちが強いためか、とくにそう感じる。走り応えがあり過ぎる。でも林道そのものはフラットで走りやすかったので何とか走り抜けることが出来た。そうやって走り終えた時の達成感はやはり格別であった。すべては結果論だが、結局何も事故は無かったしあの時入り口で引き返さずに走ってきて良かったと思った。
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